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広告代理店、取次店と著作権

広告代理店の著作権をめぐる問題

広告を含めた販売促進物などの制作現場では、広告代理店のような取次ぎ、仲介業社が大きな役割を担っています。制作自体は外部へ発注してそれが再委託されるなど下請け、孫請けというのが常態です。
クライアント先に納品する広告の著作権に関する権利処理について広告代理店はどこまで注意義務を負い、責任を負うべきなのか。いままでの慣習(なれあい)が今後も通用するのかどうか予断を許さない状況です。

広告代理店をめぐる著作権問題としては、最近のものとして以下のようなものがあります。

(事例1)カー用品広告代理店事件
クライアントの製品広告に使用されたイラストの使用関係について、イラストの製作・取次を担当した広告代理店の著作権処理に関する責任が認められた事案です。

損害額3000万円余認定

東京地裁平成20.4.18平成18(ワ)10704損害賠償請求事件
(事例2)住宅写真事件
木造住宅広告用に撮影された写真の使用関係について、広告制作会社の著作権処理に関する責任が認められた事案です。

損害額68万円余認定

大阪地裁平成17.1.17平成15(ワ)2886損害賠償等請求事件

参考判例

・恐竜イラスト事件
東京地裁平成10.10.26平成8(ワ)3385損害賠償請求事件
東京高裁平成11.9.21平成10(ネ)5108等損害賠償請求控訴事件
 *イラストレーターに無断で恐竜のイラストを広告代理店レベルで色調、輪郭を変更、ぼかしを加えるなどして商品カタログを作成したという事案です。

・レンタルポジ無断使用事件
大阪地裁平成17.12.8平成17(ワ)1311損害賠償等請求事件
 *広告代理店のミスで写真素材を無断使用し、結果としてクライアント先にも損害を与えてしまった事案です。

参考文献

斉藤博ほか「シンポジウム 広告と著作権・著作隣接権」
        『著作権研究』21号(1995)71頁以下
(社)全日本シーエム放送連盟「CM著作権 昨日・今日・明日」(2003)